少林寺拳法を行う上で、剛法運用法に関しては防具をつけているから安全と思うのは非常に危険。
確かに顔や胴体に防具をつけているから、突き蹴りが当たっても「痛く」ありません。
酷い外傷を負うことも避けられるでしょう。
しかし当たってしまったのは事実では。
体捌きなどの防御が甘かったことは否めません。
いくら当たっても痛くないというのは、「守る・防ぐ」という意識自体が薄まりやすくなります。
攻撃への警戒が鈍感になるかもしれません。それだけでなく、技術の向上も疎かになります。
少林寺拳法を習う上で、運用法の稽古は欠かせません。
そこで安全を確保するために、防具をつけて「安心する」のは愚かだと思います。
また攻撃する側も、防具があるから相手は怪我をしにくいだろうと思って、加減をせずに突き蹴りを全力で行うのも危険。
さらにヘッドギアをつけて外傷はなくても、頭部への衝撃を失くすことは不可能。
気づかずに頸椎などの首へのダメージを負う危険を避けることは非常に難しくなります。
つまり防具をつけても安心しないことが大事。
事故は偶発的に起こります。まさに油断大敵。
いくら少林寺拳法の安全性・合理性・実用性を考慮し、研究・開発されたニュータイプのボディプロテクター(2枚胴)でも、怪我は発生します。
むしろ従来の胴(1枚胴)の方がきちんと当てないと痛いため、安全だと思うのは私だけでしょうか。
危険や緊張感があるのも魅力なのですから、くれぐれも防具をつけて安全・安心と考えるのは捨てるべきです。