先日、本山(香川県多度津町)で開催された2025年の道院長・支部長講習会(1次)に参加してきました。

終了後のアンケートにも率直に書かせていただいたのですが、私が今回一番強く感じたのは、「知識や技を学ぶことも当然大事だが、所属長同士がお互いに顔見知りになるだけでなく、もっと腹を割って交流する機会を設けるべきだ」ということです。

今回は久しぶりに、異なる法人の所属長(道院長と支部長)が一斉に集まり、同時開催となったそうです。私自身は過去に20年ほどの長きにわたる休眠期間があったため、一昔前の組織変革で色々とあった複雑な経緯については詳しく知りません。だからこそ、先入観なしにフラットな目線で全体を見渡すことができました。

道院(武道)と支部(スポーツ)のベクトルの違い

講習会の2日間を通して色々な講義を聞き、私個人が受けた印象は明確でした。 それは、「道院は『武道団体』として、支部は『スポーツ団体』として運営されている」という空気感の違いです。

「拳禅一如」の精神で心身の内部感覚と深く向き合う道院と、競技やスポーツ的な広がりを持つ支部。あくまで私個人の感想(予測)に過ぎませんが、これからの少林寺拳法の道場数は、道院は減り続け、支部は少し増えるか、あるいは現状維持くらいに落ち着くのではないかという気がしました。

九州の結束力と、ベクトルがバラバラな東京

また、今回の講習会では「地域差」というものを改めて肌で感じました。

道院長になった頃から薄々感じてはいたのですが、とにかく九州地区の所属長たちの「結束力」が強いこと。そして、大阪の所属長たちがとにかくエネルギッシュで元気なこと。 これからは間違いなく、九州の時代がやってくるだろうと確信しました。全国各地を巡るのが好きな私ですが、もし今後、九州で研修会などの機会があれば、ぜひとも足を運んでその熱気を直接学んでみたいと思っています。

さて、ひるがえって我らが東京はどうでしょうか。 道場の数で言えば全国有数の大規模な地区ではありますが、それぞれの向いているベクトルがバラバラな気がしてなりません。数は確かに力ですが、決して「一枚岩」ではないため、組織としての本当の強さがあるようには思えないのです。

いつもの仲間との食事より、本山での「大激論」を

正直なところ、今回の講習会で「とりわけ新しい技術や知識が学べた」というわけではありません。しかし、だからこそ「所属長同士の交流をもっと盛んにやるべきだ」という思いを強く抱いて帰ってきました。

人は、身を置く環境と交わる人間によって最も磨かれます。それは指導者である所属長も同じです。 せっかく全国から本山に集まってきたのに、この機会を逃さまいと、普段会わない所属長同士が熱く交流しなければ組織が良くなるはずがありません。知らない者同士がただ同じ空間で講義を聞いて帰るだけでは、どこか空虚な感じがしてしまいます。

おおよその所属長は、1日目の夜になると香川名物の「一鶴」など、どこかのお店に集まって食事をするのだと思います。それも大半は、普段からの気の合う仲間同士で固まって。 もちろんそれが普通ですし、私自身も気の置けない仲間と焼き鳥や居酒屋で語り合う時間は大好きですから、その楽しさはよく分かります。

しかし、所属長もまた門下生と同じく「道を歩む修行者」であり、同じ志を持つ同志です。 せっかく全国から集まったのだから、いつもの気の合う仲間うちだけで終わらせるのではなく、例えば本山の広い食堂などを貸し切って、もっと面白い企画のもとで「本音をぶつけ合える場(腹を割って話せる大交流会)」を開いてはどうでしょうか。

違う地域の、違う考えを持つ者同士が、指導の悩みや組織の未来について熱く意見を交わす。そういう「環境」こそが、これからの少林寺拳法を一枚岩にしていくための最大の原動力になると、私は本気で思っています。

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