基本は技の根幹です。
その動きは単純であり、どの技にも通じるほど深いものです。
見習い拳士に限らず、高段位の拳士でも基本練習は決して欠かすことはできません。
甘くみている拳士ほど技が上達しないものです。
基本を正しく身につけたい、できれば早く身につけたい。
と思うほど、基本動作を忠実に練習し、修練内容は単純で毎回同じ内容で行うべきだと思います。
なかなか上手く身につかないとしても、安易に動作を分解して練習したり、動作を簡易的なものに代用して練習するのは好ましい練習とは思えません。
理解を深めるために一時的に行うのは良いと思いますが、その方法で上手くできたとしても身についたことにはなりません。
なぜなら本来の動作ではないですから。
マンネリ化してきたから修練メニューの改善を試みる、ということは慎重にした方が良いと思います。
練習そのものに慣れる時間を要しますし、同じ内容をやっているからこそ調子や進歩が分かりやすかったのが分かりにくくなる。
という改悪につながる場合もあります。
体得するのは繰り返しが大切なのは誰でも分かっていることですが、頻繁に内容を変更すると自身の技を見直そうとする時に立ち返りができにくくなります。
以前の技量と今の技量とで比べにくくなるからです。
基本は基本。基本に徹して練習する。
開足中段からの突き蹴り受けを行ない。運歩をしながらの移動稽古。
それらを忠実かつシンプルに練習を実施した方が遅かれ早かれ正しく身につき、一番近道であると私は思います。